1997年、私は一冊の絵本と出会いました。
『地雷ではなく花をください』

私は、この本に出会う以前にも、テレビの番組で地雷の存在とその憎むべき惨状を見たことがあります。
一連の報道が終わった後、地雷を除去するグループをサポートするための寄付についても報じられていました。
私たち夫婦は、ユニセフや赤十字に、ほんのわずかの寄付をすることにしました。

「こんな私に、できることはないんだろうか」

そんな疑問を抱いたまま、何年過ごしてきたでしょうか。

アメリカに来て、私はインターネットを始めました。
そのおかげで、先程の絵本にも出会え、悲しい現状を教えてくれるサイトにも巡り会えました。
ただ、残念だったのは、情報の多いサイトは、英語のものが多かったことです。
英語の苦手な私にとっては、そんなサイトを巡るのは、とても時間のかかるものでした。

私は、一粒の雨粒になりたいと思っています。
そんな雨粒が集まって、小川となり、大河となり、海になります。
でも、雨粒がなければ、海はできません。

私には、力がありません。有名でもないです。
だから、故ダイアナ妃のように地雷原に立つだけでメッセージを送るようなことはできません。

でも、キーボードは叩けます。

ここで座りながら、日本語でメッセージを送り続けることができます。

それが、私が見つけた、「こんな私にもできること」です。

どうか、このページを、あなたのお友達や大切な人と見てください。
そして、話し合ってみてください。

地雷のことを、この地球で苦しんでいる人がいることを、先生や、生徒や、友達に、そう、一人でもたくさんの人に伝えてください。

学校で、募金をすることも、
胸に抱いた哀しみや憤りを昇華させて、『絵画』や『音楽』にすることも、
子供たちに伝えることも、
たくさん道はあると思います。

私の我侭を聞いてください。

あなたも、どうか、一粒の雨粒になってください。

98/4/10 福井雅世


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