アメリカでは生の樅の木をクリスマスツリーとして飾るのが一般的です。
樅の木を切り倒してしまうことに罪悪感がないかといえば、あると答えるでしょう。 でも、樅の木の香りを嗅いでしまうと、どうしても生の木を飾りたくなってしまうのではないでしょうか。それは、本当に良い香りです。
あまり美しい写真ではありませんが、ツリーを買ってきてから飾るまでを紹介いたします。
クリスマスツリーは、12月になるといたるところで売られています。
スーパーや薬局の軒先や、植木屋さん、パンプキンパッチのあった空き地などです。
みんな、形の良い木を探して、そんな敷地の中を歩き回ります。
木の根は、もうすでに切ってあります。
お店によって違いますが、丁寧なお店なら、水の入ったクリスマスツリーを支える容器に立てて売っていますし、スーパーなどでは、クロスさせた木の板に釘で木を打ちつけて立たせています。
好みの木にめぐり合えたなら、お会計をしている間にお店のお兄さんがボンレスハムの網のようなものに木を入れてくれます。
これで、コンパクトになり、持って帰るのも楽になります。
でも、郊外の森の中では、お金を払うとのこぎりを渡されるだけのところもあります。
つまり、自分で選んで切って帰るということなんですね。
そのときには、こんな網には入れてくれません。
そのまま、自動車の屋根に積んで走ることになるのです。
家の中に入れた、ボンレスハム状態の木です。
木から網を取り除き、立たせてやります。
木の根元に見えるのは、スタンドです。
3本のボルトで木を支えるようになっています。
そして、水も入れられるようになっています。
ああ、良い香りがします。
この木で、高さは2メートルぐらいあるでしょう。
今年は、子供たちと、アメリカに独身で赴任なさった男性もいっしょになって、楽しく飾りました。高いところには手が届かない私たち家族にとって、この独身男性は強い見方でした。
オーナメントは、娘と手を繋いで買いに行ったものや、息子の誕生を祝ってブルーで買い揃えたもの、姪の手作りや、娘や息子が学校で作った作品など、全く統一性はありません。
でも、一つ一つに、大切な思いでが詰まっているオーナメントばかりです。
子供も寝静まったときに、ライトのついたツリーを一人で眺めていました。
今まで来た年月のことを、ふと、思いながら。
そして、来年も、こうやって笑顔でツリーを見上げていたいと願いながら。
あなたにも、良いクリスマスが訪れますように。
1998/12/22